数学的に見る星野JAPAN

今回の日本野球チームの惨敗について、記事では、「想定外のストライクゾーン」や「子どものころから学んだ日本野球にこだわったこと」をあげているが、審判を責めてはいけない。敵もみんな同じ条件でプレーしているからだ。プロであれば、審判を観察して味方につけるぐらいの能力が必要だ。それが足りなかった。また、掲示板などには、星野監督や岩瀬を攻める声もあるが、自分のスタイルを貫き通した星野さんを攻めてはいけないだろう。はっきり言って、韓国、キューバ、アメリカを含む4強の中では完全に力負けしている感があった。

打線に関して言えば、目立ったのは青木ぐらいであろう。彼はイチローレベルか、もしかしたらそれ以上かもしれない。どんな場所でも通用できる能力を持ったすばらしい選手だ。今回に関して言えば、阿部がいいところで打てていなかった気がする。彼が打っていれば雰囲気は大きく変わったであろう。全体的にそんなに調子が悪い気はしなかったが、不運な面が多かった気がする。ランナーが出ても、いいあたりが正面を突いてゲッツーになる場面が目立った。これについて選手を攻めるべきではなかろう。

今回、明らかに打線よりも苦しんだのは投手陣だ。何より、慎重になりすぎてカウントを悪くするケースが非常に多かった。大事な場面で四球を与えてしまい、大きい当たりを打たれたことが印象に残っている。きわどいところを攻めるのは悪くはないのだが、無駄な四球を出すぐらいなら、ど真ん中に思い切って投げる勇気を持ってほしい。ヒットを打たれるとしても確率は3割程度だ。5割の確率でボールと判定されるところに投げるよりはましだ。何より、四球はチームの士気に影響を与える。

僕は、日本野球チームが決して弱いとは思わない。人選も間違っていたとは思わない。監督の采配もそんなに大きな影響を与えてはいないんだ。チームの力が拮抗していれば、どんなにいい選手を集めても、どんなにいい監督を採用しても負けることはある。これは、確率的に考えればわかることだ。

今シーズンセリーグを独走している阪神を例にとって考えてみる。今日時点での勝率は.619だ。最近調子を落としているとはいえ、圧倒的な強さである。実は、それでも3試合2勝ペースには届いていないんだ。ここで次の大胆な仮定をしてみよう。「今回の日本チームの実力は五輪出場チームの中でぬきんでていて、.666(3試合で2勝)できる力を持っている」

今回日本チームは9試合で4勝5敗だった。果たして、2/3の確率で勝つチームが9試合4勝5敗になる確率はどのくらいであろうか?

 独立試行の定理により、9C4p4q5 (ただし、p=2/3, q=1/3)

これを計算すると、2016/19683≒0.102となる。これは何を意味するか?

どんなに強いチームでも、そのうちの9試合をランダムに抜き出す試行を繰り返すと、10%に近い確率で4勝5敗となるケースは存在するんだ。打線だって打てないことはあるし、岩瀬だってたまには打たれることがある。それがたまたま重なって負けてしまうことはそんなに珍しいことじゃない。だから野球は面白い。だからこそ面白いのさ。

 

PS.ちなみに、4強の対戦のみを考えると、韓国、アメリカ、キューバに対して、5戦全敗だったが、上記の公式を当てはめてみると、確率は3の5乗分の1、つまり1/243(≒0.4%)となる。これを考えると、本当のところ、日本の実力は4強の中でも強くはないと考えたほうが確率的には自然、という結論に至る。こうなると、もともと金メダルが至上命題ということを掲げるのが間違いだっただろう。選手にはもう少し気楽な環境でやらせてあげたかった。

 

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